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ブラインドラグビーを通じて共生社会の実現を
アジア初の開催で日本中がラグビーワールドカップの熱気に包まれているであろう10月中旬、もうひとつの国際大会が開幕します。それは「国際交流ブラインドラグビーマッチジャパン2019」 。英国、そして日本 の視覚障害者たちが、母国代表の誇りを胸に、楕円球の争奪戦を繰り広げるのです。
「自分の成し遂げられること」-スポーツが大きな原動力に
ブラインドラグビーは、スポーツとダンスを通じて若者たちに転機をもたらそうという英国の慈善事業財団『チェンジ・ファンデーション』が、2015年に考案したものです。それ以前に財団はブラインドクリケットチームを結成して指導していたため、視覚障害者たちのすぐれた才能に気づいており、目の不自由な人やこどもたちが「自分が成し遂げられること」を考えるとき、スポーツが大きな力となることもわかっていました。そこで次に目を向けたのが、ラグビーだったのです。
ルールは7人制ラグビーとタッチラグビーを合わせたようなもの。ボールには球が入っていて、振ると音がします。ピッチは通常の約半分の大きさ、試合時間は7分ハーフです。
日本への紹介は昨年9月、財団のCEO が来日し、今年の1月にはコーチ陣もやってきて、初の講習会が開かれました。4月に日本ブラインドラグビー協会が設立され、10月の大会に向けて代表選手たちが練習を重ねています。
多様性を受け入れる社会への希望
ただ、将来的には視覚障害者に限らず、健常者も一緒にプレーできる競技になることが望ましい。それが障害への理解を促し、多様性を受け入れる社会へとつながっていくからです。英国にはすでにそのような「能力混成」チームがあり、ウェールズではその設立にウェールズラグビーユニオン(WRU)が協力し、「障害者ラグビー戦略」の一環として活動しています。
「障害者がラグビーをすることで心身ともに健やかになることはもちろん、クラブチームがある地域社会のほうでも物事の見方が変わって、障害者を受け入れやすくなるのです」
と、担当者は語ります。ラグビーが老若男女に愛されている英国ならではの取り組みです。
秋の国際交流ブラインドラグビーマッチジャパン2019は、この障害者スポーツを日本で広める絶好の機会となり、そしてそれが、共生社会の実現への第一歩となることを期待しています。
キックオフは、来月の10月14日(月)!詳細はこちらでご確認ください。
また、日本ブラインドラグビー協会は、イングランド代表を招いて行うテストマッチの前日にデモンストレーションを行う予定です。こちらは参加費無料となります(詳細はこちら)ので、ぜひこの機会にブラインドラグビーの世界を体験してみては?
ライター:関西ウェールズ協会代表 廣野 史子
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