2020年東京五輪へと引き継がれる、英国コベントリーアンバサダーのレガシー
ロンドン五輪、成功の鍵
大きな盛り上がりを見せた2012年のロンドン五輪。その成功には、ボランティアの存在が不可欠でした。大会ボランティアが運営をサポートする一方、地域ボランティアも、道案内などを通して訪問者を温かく歓迎。なかでも、コベントリー市が組織したコベントリーアンバサダーは各方面から賞賛され、現在も世界各地のイベントに影響を与え続けています。
コベントリー市が生んだボランティア・プログラム
ロンドン五輪では、サッカーの試合会場となったコベントリー市。女子サッカーの3位決定戦を含む12試合が行われました。参加したボランティアの数は、文化的にも社会的にも多様な背景を持つ330名で、その活動はのべ14000時間にものぼりました。そして、このとき開発されたのがコベントリーアンバサダー・プログラムです。ボランティアの採用からトレーニング、組織化に至るまで、その仕組みが出来上がっていきました。
プログラムの発展とボランティアの多様性
このプログラムに対する評価は高く、その後も小学生のボランティアチーム(コベントリーヤングアンバサダー)が誕生するなど、さらなる発展を見せています。そして、現在では「ロンドン五輪のレガシー」とも称されるまでに。「参加者が誇りに感じていること」「彼らがソーシャルスキルを伸ばし、地域に貢献する意味と充実感を見出したこと」「ボランティアの文化的多様性が成功に大きく貢献したこと」「限られた資源と予算のなか、質を落とさず遂行できたこと」は、その特筆すべき理由です。事実、2019年には「European City of Sport」にも選定されました。
ボランティアのバトンは東京五輪、そしてその先へ
コベントリーアンバサダー・プログラムは海を超え、2017年以降は日本にもそのノウハウが共有されてきました。たとえば、2019年10月にはメンバーが来日。東京五輪のホストシティのボランティアを対象に、トレーニングを実施しました。その翌月には、コベントリーヤングアンバサダーの10名が招待され、東京の子どもたちと共に五輪会場を訪問する活動にも参加しています。
いよいよ間近に迫った2020年の東京五輪。英国は、こうした活動を通し、ロンドン五輪で得た経験と知識のバトンを日本にもしっかりとつないでいきます。
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